本田技研の経営戦略と経営構造

2011.08.22

K体制における経営戦略の再構築本田技研では、K社長の体制のもとで、世界的規模での競争激化に対応できるように経営戦略の再構築をはかり、同社の構造改革をおしすすめてきた。K社長は、社長就任後、全社にたいして「勇気ある改革」を求めるメッセージを発表した。改革のポイントは3点である。第1は「意思決定方式の転換」であり、第2は「組織構造の転換」であり、第3は「研究開発戦略の転換」である。まず、第1の意思決定方式の転換についてみてみよう。本田技研の場合、経営方針をはじめ企画・立案については、どちらかというと「ワイワイガヤガヤ」の下からの積み上げによるボトムアップ方式での意思決定が中心であった。それが、同社のユニークさを生む源泉でもあった。しかし、組織が大きくなり、「ホンダイズム」による理念的な求心力が衰えると、緩慢でパラパラな意思決定に堕すことになる。そこで、K体制では役員室の戦略立案機能の強化が打ち出され、経営計画やすべてのプランニングは役員室がまとめ、実行は各部門にまかせるというトップダウン方式への転換がはかられたのである。具体的には、専務以上で構成する「経営会議」とそれをサポートする「経営企画会議」が連携して政策決定のスピード化をはかり、環境の変化に対応するという方式である。

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