1996年、日本最初のデジタル多チャンネル衛星放送事業が始まった。ハーフエクTV(現在のスカイパーフェクトTV)である。これに伴い、日本のマスメディアは、産業組織的に大きな変容を迫られ、従来からの文化産業としてのアイデンティティーを喪失しかねない危機に直面するおそれが生じることになった。その第一の特徴は、放送と称されるメディアのコンフイギュレーションが大きく変わり、そのなかで既存放送の姿が不分明なものになってしまう点として指摘できる。すなわち、デジタル多チャンネル衛星放送では、一つの放送プラットホームで100〜150ものチャンネル設定ができるが、そのどれもが在来地上波のような、多種多様な番組を終日型に総合編成し、これを不特定多数のオーディエンスに対して、同期的・同報的に一律に伝送するものではなく、そのほとんどは、情報内容の時間的更新はするものの、同一チャンネルに特定分野の同種の情報を繰り返して提供、これを受信する特定のサブスクライバー各個から、視聴した分だけ料金を徴収するという方式(ペイ・パー・ビュー)を採るものなので、このようなものと既存のタイプの放送の両者をひと括りにして放送と呼んでも、その媒体的仕組みや内容は、大きく異なり、放送とは何かが、あらためて問われなければならない事態が現出したからである。そこには、公共放送・NHKも、スポンサーシップにより人々に無料で報道・娯楽に接する機会を与えてきた民間放送も、有料の経済情報専門放送も、テレショッピング・チャンネルも、アダルト映画専門チャンネルも、みな同じ放送として混在することになる。小山薫堂さん連載のdanchyu「一食入魂」で天つゆのない大阪の天ぷら屋が紹介されていた。彼はグルメレポーターではないらしい。オレンジ・アンド・パートナーズという会社経営のほか、デザインで有名な大学の講師もしている。
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